私と中国〈893〉

〝映画〟を通じて友好促進

豊島晃司さん
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 定年前に高校教師を退職して映画の自主上映に情熱を注いでいる。  
 長い歴史をもつ帯広市内の映画館「プリンス劇場」を2003年に借り「さよなら、クロ」「一枚のハガキ」など数々の作品を上映。地元出身・熊切和嘉監督の一連の作品や名作の他、「南京1937」「北京バイオリン」などの中国映画も上映してきた。  
 しかし、老朽化により2012年閉館を余儀なくされた。今は映画好きのボランティアの協力も得て月1回のペースで公共施設で自主上映活動を続けている。  
 中国映画で最も印象の強かったのは、「文革」のすさまじい嵐のなかで静かに庭を掃く若い夫婦を描いた謝晋監督の「芙蓉鎮」だという。  
 日中友好協会との出合いは担任をした3年生の卒業間近に「南京からの手紙」の特別授業をした時である。「彼らのコメントは実に真摯で全うなものだった」と当時を振り返る。日中友好新聞がこの記事を取り上げたのを読んだのが協会との接点になった。  
 いま山田火砂子監督の「望郷の鐘」が注目を浴びている。多くの人に声をかけ製作募金に協力している。「協会帯広支部でぜひ上映したい」と話す。  
 また、「地域に映画を届ける」(長年の夢)活動を開始して、「標的の村」を十勝管内6カ所で上映。遺伝子組み換えと原子力の関係を描く「世界が食べられなくなる日」の再上映会を計画中だ。
  「僕にできることは、中国や日中問題に関わる映画を通じて友好を深めることだと思っています」と、物静かながら強い口調で話してくれた。(N)


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