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HOME > 私と中国 > 2017年3月15日号

私と中国〈953〉

中国残留孤児の生の声を公開
埼玉西部支部会員


藤沼 敏子さん

 

歴史と向き合い
より良き未来を!


 1976年10月、「民間中国語学習者訪中団」の一員として初めて訪れた中国。
 この時はまだ、この国に「残留孤児・残留婦人」がいるなど知る由もなかった。
 十数年の後、地元の埼玉で、日本語を学ぶ中国帰国者が「孫に小遣いやってはいけない。離れて住む娘が久しぶりに遊びに来たのに、お昼ご飯を出してはいけない。生活保護って何ですか?馬鹿にしないでください!」と怒りの声をあげたのを聞きました。
 大学で福祉を学んできた藤沼さんは、こうした声を看過できず、その問題意識から大学院に進み、埼玉県内の帰国者にアンケートを依頼し、インタビューのビデオ撮影。さらに中国に渡り、残留孤児、残留婦人、養父母に会ってビデオ撮影を行ないました。
 2013年、「満蒙開拓平和記念館」オープンに伴い、孤児のインタビューを再開。飯田から安曇野、佐久と聞き取りをしようとしましたが、昔会った方は多くは鬼籍に入っており、同じ方について、18年前と現在(新支援法以前と以後)を同時に公開したい、という藤沼さんの目論見は打ち砕かれました。
 これまで中国残留孤児、残留婦人の歩んできた一人一人の人生を、歴史の証人として、多くの方に肉声で知ってほしいと思い、インタビュー動画をホームページで公開することに。
 「このホームページが縁で支援が受けられることが分かった、という喜びの電話が2月9日にもかかってきた」と藤沼さんは声を弾ませました。  このホームページで、彼らが、あの戦争をどう生きてきたのか、生の声を聞いてほしい、と藤沼さんは願っています。 。
(平松)


藤沼敏子 http://kikokusya.wix.com/kikokusya


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