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私と中国〈947〉

長崎県連長崎支部長


平野  誠さん

 


再び戦争する国づくりを
許すな


 1930年生まれの平野さんは、好戦的な安倍暴走政権について次のように言います。
 少年のころ「暴支膺懲」と書いたポスターや「中国の兵隊が日本人の頭皮を剥(は)いでいる」ポスターが至る所に貼られていたことを忘れない、戦争は仮想敵国をつくることから始まる、と。
 昨年9月19日、戦争法が強行可決された時以来、「九条壊すな!戦争法の廃止を求める島原行動」の集会に参加しています。
 平野さんは旧「満州」の間島(かんとう)省(現在の吉林省)図們(ともん)市から列車で延吉市へ約1時間かけて通学。間島中学3年生のとき、黒龍江省湯原県香蘭開拓団に勤労動員されましたが、1945年8月9日、香蘭から実家をめざし最後の定期便列車で図們駅に着きました。その時、向い側のホームで今から開拓団に向かおうとしている日本人一家の姿を見ました。
 5月31日、関東軍司令部は、満洲の3分の2を放棄して撤退するよう命令を下していました。「軍隊は国を守るためにあって、国民を守るためにあるのではない」というのが平野さんの持論です。
 平野さんは戦後、1946年6月まで撫順炭鉱で働きました。そこでは友人を撫順の地に葬り、また亡くなった開拓団の方々が、永安台小学校の校庭の壕に積み重ねられていて、春の雪解けになった時期に、大量で先が見えないほど馬車に乗せられて運ばれていくのを見送りました。
 今年の東北3省を訪ねる中国旅行で、日本軍国主義政府が侵した中国侵略の跡を訪ねては、手を合わせる平野さんの姿がありました。
 そして旅行中、中国の人びとが、安倍政権の「再び戦争する国づくり」の異様な動きを警戒をもって見ている、と強く感じたと言っています。
(宇野)


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