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HOME 私と中国 > 2011年3月15日号

私と中国〈818〉

戦争遺跡ガイド 明治大学大学院生
石橋 星志さん

 

靖国神社は最適の研究対象

 「当時、生きていた人は何を考えていたのか、知りたい」
 石橋さん(28歳)は大学院で「戦時下の大学」をテーマに日本近現代史を研究する一方で、戦争遺跡として靖国神社をガイドしています。月1回のペースで、昨年は100人を案内しました。
 靖国案内の直接のきっかけは、02年、大学1年の夏に吉田裕・一橋大学大学院教授の靖国ツアーに参加したこと。詳しい事実説明で怖いイメージが消え、吉田教授の「靖国神社は使いよう」という言葉に、靖国ガイドに関心をもちました。
 04年から仲間を案内し始め、今年で8年目。遊就館内の案内にもこだわっています。石橋さんにとって靖国神社は、絵を見比べて間違いを探すような感じで矛盾点が見えてくる、突っ込みどころ満載の場所。ガイドを続けられたのは、「来てくださった方と共につくっていく楽しさがある」から。
 中国との関わりについて、「日中戦争は最初から戦死者が多いのに、それが意識できていなかったと気がついた」と、石橋さん。
 国民の戦争協力を促すため、舞台や読み物、映画、ラジオ放送などさまざまなメディアが軍国美談として戦死した軍人を取り上げるのは日中戦争から。
 日中戦争は、研究内容とガイドがつながるポイントです。当時の民衆の戦争への関わり方を知りたいと、熱心に語ります。(東)

 

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