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HOME > 日中友好新聞 > 2017年7月25日号

日中友好新聞

全会場包んだ感動の渦
池辺晋一郎氏が自ら指揮
合唱組曲「悪魔の飽食」愛知公演


 

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総勢370人が悪魔の飽食を熱唱



満席2300人の熱気

 「目を凝らそう歴史の真実、刻もう平和の誓い、うたおう明日への希望!」
 意気高いこのスローガンの下、「混声合唱組曲『悪魔の飽食』第27回全国縦断コンサート愛知公演」が7月2日、名古屋市の市民会館フォレストホールで開催され、会場は4階席まで埋める2300人の熱気に包まれました。
 劇団名芸の武藤陽子さんの司会で始まった第一部、世界の3大虐殺の一つといわれる旧日本軍731部隊の真相を「悪魔の飽食」として世に明らかにした森村誠一さんの業績の紹介、来賓紹介に続いて、愛知公演実行委員会委員長の内河惠一弁護士があいさつしました。
 オープニングは地元、愛知県の「平和・親子ばと合唱団あいち」による合唱「いまわたしたちは」。

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中国・唐代の古典琵琶の名手、
  ティンティンさん

 続いて舞台に上がったのは、中国・唐代の古典琵琶の名手、ティンティンさん。日中文化交流の担い手として活躍、「長安への道」「小花」「木欄の涙」を正倉院の宝物級の琵琶をもとに作った琵琶を抱いて全身に情感を込めて全身全霊で演奏しました。曲間には平和への思いを語り、万雷の拍手を浴びました。
 3番目は、「多治見少年少女合唱団とシニアコア」が、童声合唱とオーケストラのための「響紋=2台のピアノによる」「夕焼け小焼け」の合唱の2曲で花を添えました。



歌声は平和を生み出す

 第2部は、「対談 森村誠一&池辺晋一郎」の予定でしたが、森村さんの体調不良により、神戸市役所センター合唱団の田中嘉治団長が聞き役となりました。
 池辺さんは、「このような悲惨な曲をもう歌わなくてよい時代を期待したが、そうなっていない。合唱によって伝えたいことは、単に告発することでなく、悲劇を乗り越えて二度と戦争をしないために、次の時代のためにどうしたらよいかがテーマだ」と公演の意義を説明。

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対談する池辺さん(右)

 そのうえで「これからの社会をどうするか、どうできるか、が問われている。歌は直接に政治や社会を変える力はないが、同じ思いを共有できると信じている」と熱っぽく語りました。
 第3部は、いよいよ指揮/池辺晋一郎、ピアノ/守光明子による混声合唱組曲「悪魔の飽食」。プロローグ「七三一の重い鎖」に始まり、第7曲「君よ 目を凝らしたまえ」に至る総勢370人(愛知120人に全国からの250人)による35分間の熱唱に参加者は何度も大きな拍手で応えました。




愛知県連が重要な役割

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会場は4階席まで埋める2300人の熱気に


 愛知公演実行委員会は、名古屋青年合唱団など戦後補償を考える会に結集する7団体で結成され、日中友好協会愛知県連はその中軸として公演の成功に積極的に貢献しました。
 県連は、昨16年の新春のつどい、同じく7月の第36回総会での高橋信・愛知県平和委員会理事長の「日中友好協会愛知県連こそが公演成功へ中心的な役割を」との訴えを真摯に受け止め、16年度の重要な活動と位置づけ、公演実行委員会(高橋信事務局長)に鳥居達生愛知県連副会長はじめ伊藤充久事務局長、家田修副理事長を送り出し、事務局の運営をも支えました。
 120人からなる地元合唱団には、20人近い愛知県連会員も参加し、昨年10月下旬から9カ月に及んだレッスンに励み、本番に臨みました。チケットの普及でも、会員・読者を先頭に力を注ぎ、県連事務所は前日までチケットなどの窓口となりました。文化・音楽活動での他団体との共同は県連でも初めての経験で、今後の協力・共同の発展が期待されます。

(木俣 博=愛知県連・常任理事)





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