日中友好協会(日本中国友好協会)

日本中国友好協会
〒101-0065
東京都千代田区西神田2-4-1 東方学会ビル3F
Tel:03(3234)4700
Fax:03(3234)4703

HOME > 日中友好新聞 > 2015年7月5日号

日中友好新聞


今こそ「戦争法案」阻止に全力あげ
草の根・友好運動の前進めざそう!
日本中国友好協会第64回大会

 

 

255人が参加、熱心な討議を展開した
日本中国友好協会第64回大会(東京都内)

 


 日本中国友好協会は6月13、14の両日、東京都内で第64回大会を開催し、代議員、評議員、役員ら255人が参加、大会議案、大会宣言、「『戦争法案』と憲法改悪を許さない決議」、14年度決算、15年度予算などを採択し、新年度役員を選出しました。
 大会では、憲法9条を踏みにじって日本を再び「戦争する国」に変えようとする安倍政権の暴走を許さず、「日中不再戦・平和」の旗をいっそう高く掲げて、「草の根」友好運動の輪を広げつつ、「仲間づくり」拡大をめざし意気高く奮闘する決意を固め合いました。

 


全国から255人が結集

 


 梅雨の晴れ間で晴天が広がった初日、会場建物の背景には東京スカイツリーがくっきりと大空にそびえ立ち、大会のムードを一段と引き立ててくれました。  東京都連と本部事務局員ら大会要員の努力ですっかり整備された会場には、全国各地から参加者が続々と到着、雰囲気が一挙に盛り上がりました。
 初日午後1時、大会の開会が宣言され、大会の議長(4人)、書記、役員らを選出。前大会以来1年間の会員物故者51人に黙祷を捧げました。
 あいさつに立った長尾光之会長は、日本がアメリカと共に海外で戦争する事態を許すわけにはいかないと強調、依然厳しい現在の日中関係の下で、1950年の創立以来65年間に多くの困難を克服し活動を前進させてきた協会の伝統を踏まえて、真の友好運動を一層高めていこうと呼びかけました。

 

 


来賓4氏が連帯あいさつ

 

 来賓として、中国大使館の郭燕公使と憲法会議の川村俊夫代表幹事が初日午前の全体会議、日本共産党の田村智子参議院議員が午後の全体会議で、また日本ベトナム友好協会の坂本恵副理事長が夜の大会祝賀会でそれぞれあいさつしました。
 郭氏は、戦後70年の現在、歴史の歪曲を許さず、歴史を鑑に未来に向かう道筋を強調、当面、日中関係に改善の勢いが見られるが、まだ不確定要素があり、両国各界の努力が必要だと述べ、習近平主席が5月末に北京で行なった演説を引用しつつ、「日中民間交流」の重要性を指摘し、日中友好協会がそのため尽力し成果をあげるよう期待を表明しました。
 なお、来賓として中国大使館の孫永剛一等書記官、劉思攀三等書記官がともに紹介されました。
 川村氏は、「戦争法案」の国会審議で安倍政権の無法ぶりがさらけ出され、反対・抗議の声が広がっている状況を踏まえて、安倍内閣の野望を粉砕し、憲法を守るために力を合わせようと訴えました。
 田村氏は、「戦争法案」は論議すればするほど、その実態が明らかになっており、「なんとしても廃案を」と強調、「中国脅威論」がその論拠となっていることから、日中両国民間の相互理解の増進が大切と述べ、「中国百科検定」などに取り組んでいる日中友好協会の「草の根」活動の前進に期待を表明しました。
 (坂本氏のあいさつは祝賀会の記事参照)
 大会に寄せられた多数の祝電・メッセージのうち、中日友好協会と社会民主党からのメッセージが会場で紹介されました。

 

来賓(右から郭公使、孫一棟書記官、劉三等書記官、川村氏、坂本氏)

 


「戦争の道許すな」 議案提起

 

 田中義教理事長が大会議案(本紙5月5日号に発表)を提案し、発表後の情勢や活動についての補足提案も含めて発言。先ず、今回の大会が4年連続の組織後退の流れを押し止め、昨年大会時比120人純増で迎えた成果を紹介、安倍政権の「戦争への道」を阻止し憲法9条を守り抜くために、戦後70年の今年、村瀬守保写真展、証言DVD上映普及活動などの成果を基礎に、「不再戦・平和」活動を一層強めようと呼びかけました。
 また日中両国民間の相互理解増進のため「中国百科検定」の取り組みを強化し、各種文化活動、交流活動を前進させ、それらを「仲間増やし」の成果拡大につなげる方針を提起しました。
 田中氏は、財政上の理由で「日中友好新聞」をタブロイド化し発行回数を月3回から2回に減らすという大会への提案が直前の常任理事会で「タブロイド、月3回」と修正されたことを報告し、会員・準会員の増加を軸に機関紙発行で赤字を増やさないための一段の努力を訴えました。



「中国百科検定」で特別報告


 「中国百科検定」については、大西広常任理事が特別報告。今年9月27日に全国32会場で実施される第2回試験の準備や宣伝活動のなかで、予想を超えた反響の広がりが生まれ、受験する学生に奨励金を出す大学や、活動に協力する若者ボランティアが4人も出ていることなどを紹介、今後、協会各組織で取り組んでほしいこととして①地方でメディアへ報道を依頼②日本語学校・大学教員への申し入れ③対策講座の開催――を挙げました。
 続いて、大会で配布された「試験実施マニュアル」にもとづいて、一部参加者を対象に、その場で模擬試験が行われ、試験当日の運営手順が説明されました。

 

活発な発言が相次ぐ会場

 


多彩で内容豊かな代表発言

 

 議案討議は、初日の全体会議で全国各地の代表10人が発言、続いて2日目午前、4会場での分散会で2時間半にわたって行われました(分散会参加者合計176人、うち発言者は延べ92人)。これらの発言は、「情勢・不再戦平和」「組織・財政・青年」「中国百科検定」「文化・友好交流」「機関紙」「仲間増やし」など多方面にわたり、それぞれの活動経験の報告や運動発展のための提案・意見を意気高く打ち出した豊かな内容に満ち、全参加者に深い感銘を与えました。
 矢崎光晴事務局長が「2日間の討論のまとめ」を行ない、各代表発言がすべて協会の活動を前進させる力強い有意義な内容だったと総括しました。

 

圧倒的多数の賛成で議案を承認する代議員

 


「東京・北京」の大合唱

 

 採決では、①前年度活動報告・今年度活動方針②前年度決算報告・会計監査報告③今年度予算を圧倒的多数の賛成で採択。
 今年度新役員選出後、長尾会長(再選)が全役員を代表してあいさつ。続いて大会宣言、決議を一部字句修正のうえ拍手で採択しました。
 新支部、優秀組織・個人の表彰と物故者の顕彰に続き、会場の設営や議事運営に奮闘した大会要員に全参加者から感謝の拍手が送られました。
 フィナーレは恒例の「東京―北京」の大合唱。全員が手を取り合って大会の成功を喜び、活動の一層の前進を誓い合いました。

 

「東京―北京」の大合唱

 

 


 


[一覧に戻る]