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日中友好新聞

2013年11月25日号1面
400人余熱戦を展開、中国大使館が祝辞
30年の伝統受け継ぎ
日中友好囲碁大会

 

400人以上が参加した第30回日中友好囲碁大会

          
400人以上が参加した第30回日中友好囲碁大会


 11月10日、東京千代田区の日本棋院会館で30回目を迎えた日中友好囲碁大会が開催され、無差別・有段者・級位者の86チームから408人が参加、終日熱戦を展開しました。

 

金子・蘇・孫氏が30周年を祝賀

 

 大会は、午前9時過ぎから開会式を行い、金子ハルオ大会実行委員長(東京都立大学名誉教授・日本棋院普及功労賞受賞者)、蘇耀国大会審判長(日本棋院八段)、中国大使館の孫永剛一等書記官がそれぞれあいさつしました。
 孫書記官は1972年の国交回復以来最も厳しい局面にある日中関係に触れながら、「逆流の最中だからこそ2000年以上に及ぶ両国の文化交流の太く深いつながりを基礎にした民間の友好交流の発展によって状況を好転させよう」と述べ、大きな拍手を受けました。

 

ジュニアが健闘シニアと互角に

 

 大会には、小中学生などジュニア64人が参加、大人と互角に戦いました。かまくら学園の蛭田瑞希君は「準優勝できるか分からなかった。びっくりした」。柏崎勇人君は「準優勝で悔しかったけど楽しくできて良かった」と感想を語りました。
 30回の大会にほとんど毎回参加してきた三石会の松下忠勝さんは「もう30回になるのですか。この間、碁の仲間がたくさんできた。毎年参加するのは一つの目標です。以前、石毛先生と蘇耀国先生とともに2度訪中して楽しい思い出ができました。これも日中友好協会のおかげですね。引き続き日中友好を発展させていただきたいです」と、感慨深げに印象を話していました。
 優勝は、無差別・風鈴会、有段者A(3段以上)・風鈴会、有段者B(3段から1級)1組・NECソフト(株)、2組・日本ユニシス福祉会囲碁部、級位者A(2級から6級)・日本ユニシス福祉会囲碁部、級位者B(7級から11級)・金港町あすなろ、級位者C(12級から16級)・武蔵野支部子供教室でした。

 

「文革」期に囲碁大会を開始

 

 「日中友好囲碁大会」は故・石毛嘉久夫九段(元協会本部副会長・会長代行)の熱意によって1983年に第1回大会を開始しました。当時はまだ中国の「文化大革命」(1966〜76年)による協会と中国の不正常な状態が継続しており、多くの困難が伴いましたが、30回全体を通じての参加者は平均500人。最も多かったのは第3回大会で、800人を超えました。
 金子ハルオさんは第1回から実行委員長を勤め、石毛さんは2003年まで審判長、その後、日高敏之さん(元日本棋院八段)、そして現在は蘇耀国さんが審判長を勤めています。
 石毛さんは「三喜」の称号をもつ俳人でもあり、「この一局に賭け 坂上る 今朝の秋」「光風や 攻防自在の 一子打つ」など、プロ棋士の意気を見せる多くの名句を残しています。
 日中友好囲碁大会実行委員会は、2001年、2007年の2回訪中し「日中アマチュア対局」も行いました。

 

大会の伏線築いた中国囲碁代表の来日

 

 日中友好囲碁大会には、それ以前の中国との囲碁交流の積み重ねがあります。「文革」が公然化する直前の1966年には、協会が主催し中国囲碁代表団歓迎囲碁大会が東京の大田区体育館で開かれ1100人もの人びとが参加し、世間をアッと言わせました。国交未回復のこの時期に石毛さんは協会本部常任理事として中国を訪問し「日中交流」の道を切り開きました。
こうした囲碁交流の伝統を受け継ぐ囲碁大会の今後に早くも期待が寄せられています。(宣)


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