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日中友好新聞

2011年6月25日号1面
日本中国友好協会第60回大会
当面の諸困難乗り越え
多彩な活動で友好の輪広げよう

 日本中国友好協会は6月4・5の両日、愛知県豊橋市で第60回大会を開催。全国から代議員、評議員、役員ら231人が参加し、大会議案、大会宣言、決算・予算などを採択、新年度役員を選出しました。
 大会は、東日本大震災の犠牲者を追悼し、いっそうの被災者救援を誓うとともに、震災などによる当面のさまざまな困難を乗り越え、「不再戦・平和」の旗をさらに高く掲げて、多彩な友好活動を幅広く展開しつつ、2万人の組織目標実現めざして奮闘する方針を決定しました。

 

写真1 日本中国友好協会

大会では多彩な討論が繰り広げられた

 

大震災犠牲者に黙祷

 

写真2

大震災被災者救援募金へのお礼を述べる阿部兼也副会長(宮城県連会長)(右)と特別報告を行う渡辺襄同事務局長

 地元・愛知県連の関係者はじめ大会要員の努力ですっかり整えられた会場には、豊橋駅からのシャトル・バスで定刻前から参加者が続々と到着、しばらく振りの再会を互いに喜び合い、握手を交わす場面があちこちに見られました。豊橋は、すでに梅雨に入りながら2日間とも太陽が顔を出す日よりに恵まれ、天候も大会の成功を盛り立てました。
 初日午後2時、大会の開会が宣言され、4人の大会議長ほか、大会の書記・役員を選出、東日本大震災犠牲者および前大会から1年間の協会会員物故者40人に全員で黙祷しました。このなかには、震災犠牲者の石井祐一郎さん(盛岡支部役員)が含まれています。
 あいさつに立った長尾光之会長は、大震災に対し中国の政府や民間団体から物心両面で多くの支援が寄せられたことに感謝を表明し、協会自体の募金活動をさらに推進するとともに、今後とも平和のための戦争展、漫画展、中国語講座、太極拳など幅広い活動によって日中友好の成果をあげよう、と呼びかけました。

 

来賓3氏があいさつ

 

 来賓として、初日午前に日朝協会の大橋満本部代表理事、日本共産党の八田ひろ子元参院議員、2日目午後に中国の名古屋総領事館・王軍首席領事の3氏があいさつしました。
 大橋氏は、「日朝協会と日中友好協会がそれぞれ『北朝鮮脅威論』、『中国脅威論』を克服するため、連帯して運動を進めよう」と指摘。八田氏は、今年の柳条湖事件80周年にちなんで「“日中不再戦”の生命力」を強調しました。
 王軍氏は、大震災に対する中国の支援活動を通じて日中関係が好転したことをあげ、両国間の貿易や人的往来の増進をめざそうと呼びかけました。
 初日の来賓あいさつに続き、祝電・メッセージが国内の団体・個人から55通、中国から2通(中日友好協会と国際交流協会)寄せられたと報告され、そのうち中日友好協会と歴史教育者協議会のメッセージが読み上げられました。

 

「仲間づくり」の前進めざす

 

写真3 日本中国友好協会

大会議長団

 田中義教理事長が、大会議案について発言。議案発表以後寄せられた修正意見や情勢の新たな動きに即して補足提案を行ないました。
 田中氏は、「仲間づくり」目標について、今大会を増勢で迎えるべく「前大会比5%増」を提起し、全国で努力が重ねられたが、残念ながら「280人弱の減」で迎えたと報告、当面の困難を克服し、10月1日の協会創立記念日までに前大会水準への回復、さらに「2万人」目標への前進をめざそう、と訴えました。
 大震災救援活動では、5月末までに全国から650万円を超える募金が本部に寄せられ、その一部をすでに被災地の組織に送ったと述べ、この取り組みをいっそう広げようと強調。
 憲法改悪、教科書検定、日の丸・君が代強制などの問題では、この危険な動き阻止のため、歴史の真実を伝える努力を強め、とくに柳条湖事件80周年(9月18日)を山場に不再戦・平和活動を全国で展開しようと呼びかけました。

 

幅広く豊かな発言つづく

 

写真4 日本中国友好協会
大会祝賀会での太極拳表演

 昨年度決算、今年度予算などの提案に続き、宮城県連の渡辺襄事務局長が東日本大震災について特別報告。宮城県だけでも死傷者約9000人、行方不明約5000人に達し、津波が内陸部へ4キロも達した惨状や、今なお復旧が進んでいない状況を生々しく説明。
 県連事務所も大きな被害を受けながら、その後、青空会場での太極拳教室の再開など、活動を再開している状況を報告、全国からの支援、激励に感謝を表明しました。
 初日の全体会議での議案討議では、全国各地の代表16人が発言。仲間づくり、とくに青年のなかでの組織拡大、不再戦・平和、震災救援、漫画展、「残留孤児」問題、反核署名活動、原発事故問題、中国での植林活動、草の根の友好交流、文化・学習活動など、すべてが多彩な地域活動を反映した豊かな内容で、会場に大きな感動と確信を与えました。
 2日目午前は5会場で3時間にわたって分散会を開催、各会場とも、多くの代表が地元の活動経験を語り、あるいは大会議案についての質疑・討論を通じて自らの活動内容をいっそう豊富にするための学習の場となりました。午後の本会議で各分散会の運営委員が、こうした討論の特徴を報告。分散会が大会の成功と運動の前進に貢献したことを明らかにしました。
 矢崎光晴事務局長が「討論のまとめ」を行ない、今大会の発言すべてが実り多い有意義な内容で、協会の“草の根”友好活動の発展に大きく寄与したと総括、全会員が心を一つにして困難を乗り越え、運動の発展で、生命と人権を擁護し「不再戦・平和」の思いを共有する人びとの輪を大きく広げ、「仲間づくり」の目標を実現しようと結び、満場の拍手に包まれました。

 

「東京・北京」の大合唱

 

写真5 日本中国友好協会

「東京−北京」の大合唱

 前年度活動報告、今年度活動方針、前年度決算報告、今年度予算をそれぞれ採択した後、今年度新役員が選出され、長尾会長が全役員を代表してあいさつ。続いて大会宣言が満場の拍手で採択されました。
 三つの新支部(東村山支部〈東京〉、青葉支部〈宮城〉、埼玉西部支部〈埼玉〉)、優秀組織・個人、物故者の表彰・顕彰に続き、大会の設営・運営に奮闘した地元・愛知県連の要員の皆さんへ満場から感謝の拍手が送られました。
 フィナーレは恒例の「東京・北京」の大合唱。全員が手を取り合って大会の成功を喜び、活動の前進を誓い合いました。

 

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